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zoom RSS ラチチュード(フィルム)

<<   作成日時 : 2011/12/01 09:08   >>

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 写真の世界では、『ラチチュード(latitude)』という表現が時々出てきます。latitudeは寛容度などと訳されますが、写真の場合は、露出の許容度のことを指します。ラチチュードが広いということは、明るい側で飛んでしまったり、暗い側でつぶれてしまうようなことが無いことを指すわけです。ラチチュードが広かったり狭かったりする理由は、露出に対して得られる画像の濃淡が1:1に対応していないから起きるのです。つまり、例えば非常に明るい光を当ててしまったとき、それでも画像が飽和しなければ(白トビが発生しない)ラチチュードが広いということになるのです。このようなケースでは、写真は多少露出がずれていてもそれなりの写真が撮れることになります。逆の場合は、すぐに白トビが発生してしまったり、黒ツブレが生じてしまったりしますので露出を厳密に設定する必要があるのです。

 被写体の明るさというのは非常に範囲が広いのですが、フィルムに焼きつけられる範囲というのは限界があります。その範囲が広いものがラチチュードの広いフィルムであり、逆のものがラチチュードの狭いフィルムということになります。つまり、写真を撮るということは、被写体の明暗を限られた明暗の範囲で取り出すということになるわけです。

 そのラチチュードの違いの原因は、フィルムの特性にあります。下に代表的なフィルムの特性を図にしてみました(*1)。ネガフィルムとポジフィルムの両方を示しております。横軸が露光量、縦軸がフィルムを現像した時の濃度です。露光量と濃度の目盛の数値は1違うと実際の露光量や濃度で10倍違うように表示されております。つまり、露光量0と露光量−2では差が2ですから10倍のさらに10倍で100倍の露光量の違いということになります。(一般的にはこのような表現を対数目盛と言います。)
画像

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 ネガフィルムは現像すると実際の被写体の明暗が反転した状態でフィルムに記録されますので、光が当たった部分が暗くなります。暗くなるということは濃度の数値が大きいということです。逆に光が当たってない場合は、明るくなりますので、濃度が低い(数値が小さい)ことになります。

 ポジフィルムはネガと反対ですから、光の当たった部分は濃度が低く、光の当たってない部分お濃度が高いということになります。ですから、グラフの傾きは、ネガとは逆になっているのです。

 両方を比較していただくとよくわかると思いますが、ポジフィルムの方が線が急峻に立ちあがっています。露光量で言えば狭い範囲で濃度が暗いところから明るいところまで変化してしまっています。ネガフィルムは傾斜が緩やかです。従って、広い露光範囲でその露光量に応じた濃度が得られるわけです。ですから、一般的にネガはラチチュードが広いと言われているのです。

 フィルムの特性で注目すべきは、露光量の多いところと少ないところで、カーブがなだらかに変化している点です。露光量に比例はしておりませんが、暗い画像や明るい画像の中にわずかにコントラストとして記録されているということです。この小さな差は、写真の微妙な表現の差として出てくるのです。フィルム愛好家はこのあたりの表現力の差にこだわっているのだと思います。また、ポジフィルムはラチチュウドが狭いということになっていますが、暗い所にも結構しっかりと像が残っていることがあります。私も、写真家の方からポジの露出不足の部分の像をもう少し見えるようにして欲しいという依頼で、データ化してから暗い部分を増幅して鮮やかな色彩を引き出して差し上げたことがありましたが、自分でも驚いてしまうほど像がクリアーに隠されていたの見た経験があります。

*1 現実の正確なデータではありませんが、概ねフィルムの特性を表しています。正確なデータは各フィルムメーカのデータをご参照願います

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