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zoom RSS 像面位相差方式(4)

<<   作成日時 : 2012/07/26 13:58   >>

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 前回の説明で、像面位相差の基本的な原理をお示ししました。
 今回は、この基本原理を実際のカメラでどう使っているかという話です。

 前回は、ひとつのセンサーでの働きを説明しました。実際には、前回も少し触れましたが、2つのセンサーをペアにしたものを使います。スリットの位置が画素の中心に対して対称な位置にある2つの画素をペアにします。一例を下図に示します。
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 上図は、撮影用のセンサーの中にAF用の画素が入っていることを示しています。カメラのセンサーのほんの一部を拡大したものです。色が付いているのはカラーフィルターの色を示しています。
 スリットの位置が左右対称になっている二つの画素を近接させます。遠く離れてしまうと、像そのものが異なった像になってしまいますので、像のズレを検出することが出来なくなってしまいます。そして、このペアの画素を画像センサーの必要な部分にちりばめているのです。フォーカスを検出する画素の数は各社各様だと思いますが、おそらく数万は下らないと思います。

 この画素を一定間隔で例えば横に配置し、それを一列に並べると、一次元センサーを並べたことと同じことが実現できます。(下図) これも、画像センサーの一部のみを示していますが、ペアのセンサーをひとつの点で示しています。それが、一定間隔で複数ならんでおり、一次元センサーのような構成になっているのです。横方向のみではなく、縦方向のフォーカスも検出する必要がありますので、縦の並びも用意されます。図では赤の点です。このようなものが、画像センサーのあちこちに散らばっているわけです。
画像

 左右対称のセンサーを各々別々に取り出し、二つの一次元センサーもどきの画像を比較し、そのずれからフォーカスのズレ量を計算するのです。このあたりの考え方は、いままでの位相差方式と同じ考えです。それを画像を読取るセンサーの中で一緒に実現しているのです。フォーカス用のセンサーから得られた信号をグラフ上に示したのが下の図です。2種類のスリットを通して得られた信号は焦点のずれに応じて間隔(位相)がずれて出力されます。この間隔が特定の値になるようにレンズを制御すれば、オートフォーカスが実現できます。下の図は、信号を取りだしたところを示しております。片側のスリットの信号の複数の画素をならべたものが青、対称配置のスリットをもつセンサーの出力を並べたものが赤です。横方向にズレが生じています。このずれがある値になるように、フォーカス用のレンズを制御すればよいのです。
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 像面位相差方式の説明は、以上とさせていただきます。少し、難しい話になってしまいましたが、なんとなく概要がつかめていただければと思います。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
興味深く拝見しています。
ゲストブックがないので最新記事にコメントさせていただきます。

写真の技術というと、広角と望遠の違いがどうの、絞りとシャッタースピードがどうの、被写界深度がどうのと言われますが、
そんなもの、露出とピントが合っていてブレていなければ最初はどうでもよいように思えます。
露出やピントにしてもオートでだいたい大丈夫ですし、ブレも最近の高感度デジカメなら問題ないでしょう。

そんなことよりもまず、説明的な写真をしっかり撮ることをどうにかしてほしいのです。
説明的な写真というと下に見られがちですが、それさえもまともにできない人が大半です。

ということを思ったのは、
このブログは美大生のための〜とありますが、美大生の撮る写真で最も重要なのは、自身の作った絵画や彫刻の作品写真でしょう。
それが自前でまともに撮れないというのは大問題です。
説明的でいいから、自身の作品を不足なく伝えられる写真こそ、まず美大生に必要だと思うのです。

作品としての作品にこちらのブログは特化しているようですが、写真作品と記録写真の区別をつけ、記録ができないことには作家としての能力に欠けがあると言えてしまうのではないでしょうか。
kachiuchi
2013/01/14 22:38
コメント、ありがとうございます。このブログを書き始めたきっかけは、ある美大生が写真の授業が解らないという話からでした。少しでも理解しやすいようにというつもりで書いてはいるのですが、つい専門的になりすぎてしまい、その美大生からも解りにくいとの指摘をもらっており、反省しております。
ところでご指摘の内容ですが、仰る通り美大生が写真に関係する機会として自分の作品を撮るというシチュエーションは結構あるとは思います。ただ、その目的次第では、説明的な写真だけでは不足する場合もあるのではないでしょうか。また、説明的な写真であったとしても、全てカメラ任せでは、本来の目的にかなった写真を撮ることは難しいように思います。絵画などは照明も非常に難しく、プロの写真家クラスの技量が必要になると思います。彫刻なども、いわゆるブツ撮りのスキルが必要になってくるかと思います。もちろんプロレベルの技術を美大生が身に付けるのは容易ではありませんが、自分の作品をアッピールするためにはカメラのオート機能だけに頼っているのも如何なものかと思います。そのための最低限の知識はやはり必要なのではないかと思います。ご指摘の内容はおそらくそういう観点からのブログを書くべきとのご指摘かと存じます。確かに写すスキルに関する内容は多くは無いのは事実です。ただ、例えば『3分割法』的なものは、自分自身もあまり気にしたくないという考えもあり、それほど記述はしておりません。ただ、写真の基礎的なことはなるべく理解して欲しいと思っておりますので、そういう観点で今後もブログを書きたいと思っております。
hazama
2013/01/15 09:41

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