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zoom RSS 近くのものを写す・接写リングの使い方

<<   作成日時 : 2014/04/07 22:05   >>

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 小さなものを写したい時とか、物体の一部を拡大して撮りたい時、二つの方法があります。

 一つは、一番簡単な方法で、マクロレンズを使う方法です。マクロレンズというのは物体の近くに寄って撮れるレンズです。一眼レフの場合、普通のレンズは、広角レンズでも30センチ位からしか撮れませんが、マクロレンズはかなり近寄って撮れます。ただ、ひとつの欠点は、一般に価格が高いということです。近寄って撮ることを接写といいますが、昆虫や花を撮ることが趣味の人なら別として、一般的には接写をするということはありませんから、それ用のレンズを買うというのも懐に余裕がないと難しいです。

 そこで第二の方法が、接写リングを使うという方法です。接写リングは、レンズとカメラ本体の間に入れ、レンズを本体から遠ざけるものです。レンズを本体から遠ざけることで逆に、レンズに近い距離のものを写せるようになるのです。

 接写リングはいろいろなものが販売されていますが、一番手軽なものは、ただのワッカです。とは言っても、カメラのレンズマウントに取り付けられ、接写リングの先に本来のレンズを取り付けるわけですから、それなりの設えは必要です。最近は、レンズもオートフォーカスが中心ですので、本体とレンズとの間には電気信号のやり取りが必要ですが、マニュアル撮影覚悟であれば、ワッカで十分です。お金を掛けない接写の方法をご紹介するのが、このブログの目的です。私が使っているものも、ワッカが3種あり、それを組み合わせて使えますので、全部で8種類の接写リングの設定が出来ます。下の写真は、左端がレンズを付けるためのアダプタ、右端が本体に付けるためのアダプタ、真ん中の3つのリングを選択、あるいは組み合わせて所望の接写リングを作ります。
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 接写リングは一般的にいくつかの厚さのリングが用意されていて、最適な物を選択したり、組み合わせたりして使います。問題は、どういうリングを用意すればよいのかということです。以下に手順を追って説明します。

1 倍率の決定
 まず、写したいものの大きさとカメラのセンサーの大きさから倍率を決めます。倍率と聞いただけで、いやになってしまうかもしれませんが、それほど難しく考えることではありません。写されるもの(被写体)の大きさと、カメラのセンサーの大きさの比率です。例えば、指輪を写すと考えます。背景も含めて27ミリの領域を写真の短辺(縦方向)一杯に入れるとします。この場合、センサーの大きさを知っておく必要があります。FULLサイズであれば、24ミリです。APSCセンサーのカメラであれば、大体15.6mm程度です。ご自分のお使いになているカメラの取扱説明書で調べて下さい。ここでは実際に使ったカメラセンサーは15.4mmでした。27ミリの物体を15.4ミリに写すわけですから倍率は15.4/27=0.57倍です。

2 レンズの焦点距離を決める。
 次に、使用するレンズの焦点距離を調べます。焦点固定レンズ(単焦点レンズ)であれば、レンズに書いてあります。ズームレンズであれば、なるべく広角側のどこかで固定して考えて下さい。間違っても望遠側にはしないことです。ここでは単焦点レンズで焦点距離50mmの標準レンズを使う場合で説明します。

3 必要な接写リングの厚さを求める
 先ほど求めた倍率と、レンズの焦点距離を掛け算したものが、接写リングの厚さになります。この場合、倍率が0.57倍でしたので、焦点距離50mmのレンズでは50×0.57=28.5mmが接写リングの厚さになります。

4 実際に使用する接写リングを決める
 28.5ミリの接写リングがあればよいのですが、丁度よいものがあることは偶然以外には有りません。ここでは、接写リングの組合せで30mmのものが出来ましたで30mmにします。逆に30ミリのものを使うということは、倍率は0.6倍(=30÷50)になるということです。下が実際に組み合わせた接写リングです。
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5 接写リングを取り付けて確認
 次に設定した接写リングをカメラに取り付け、その上にレンズを付けます。
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 この状態で、レンズの焦点距離を∞に設定してください。
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この状態で倍率0.6倍の設定が完了したことになります。実際に撮影して確かめてみましょう。フォーカスはフォーカスリングを回すのではなく、物体とカメラの距離を変えて合わせます。フォーカスリングで合わせても良いのですが、その場合は、倍率が変わってしまいます。レンズの焦点距離を∞にして撮影したものが下の写真です(ノギスの目盛を接写したものです)。縦方向で26.5ミリの領域が画面の縦方向一杯に入っています。従って倍率は15.4÷26.5=0.58倍ですからほぼ狙い通りです。
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 50mmの標準レンズでここまでクローズアップの写真を撮れるのです。この接写リングは、純正のもので無ければ¥1,000〜¥1,500で手に入りますから、マクロレンズに較べれば随分安上がりです。

 但し、ひとつ注意しなければならないのは、レンズを本来の状態からずらして使いますので、多少レンズ性能が落ちるということです。上の写真でも中心と周辺でボケが違います。

 如何でしょうか? 接写リングなんて、難しそうとお思いではなかったでしょうか?倍率×焦点距離で接写リングの厚さを決めれば良いということを頭に入れておけば、そんなに難しいことではないですね。

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